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アルミホイル界隈は陰謀論?元ネタの歴史と科学的根拠を解説

アルミホイル界隈は陰謀論?元ネタの歴史と科学的根拠を解説
sibatako
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アルミホイル界隈とは政府や特定の組織による電磁波やマインドコントロールを防ぐために「アルミホイルを頭に巻く」といった行動をとる人たちのことです。

この記事ではアルミホイル界隈という言葉の意味や元ネタ、科学的な背景について解説します。

アルミホイル界隈とは?その意味と由来

「アルミホイル界隈」という言葉の意味や元ネタついて以下の内容を解説します。

  • ネットスラングとしての意味
  • 元ネタ「ティンホイル・ハット」の歴史
  • 現代での具体的な使われ方

ネットスラングとしての意味

「アルミホイル界隈」とは、ネットスラングの一つです。政府や特定の組織による電磁波やマインドコントロールを防ぐために「アルミホイルを頭に巻く」といった行動をとる人たちのことです。

現実離れした陰謀論を強く信じている人や、被害妄想的な主張をする人全般を指す蔑称として使われます。

元ネタ「ティンホイル・ハット」の歴史

このスラングの起源は、英語圏の「tin foil hat(ティンホイル・ハット)」にあります。ティンホイルとは「錫箔(すずはく)」のことで、アルミ箔が普及する前に使われていた金属箔を指します。

ティンホイル・ハットは、1927年のSF短編小説『The Tissue-Culture King』に登場したのが最初期のものとされています。

作中ではテレパシーによるマインドコントロールを防ぐために金属製の帽子が使われました。このイメージが陰謀論と結びつき、政府や宇宙人からの干渉を防ぐアイテムとしてアルミホイルが定着したのです。

現代での具体的な使われ方

X(旧Twitter)などのSNSでは「アルミホイル界隈」という言葉が様々な文脈で使用されます。特定の政治的主張やワクチンや5G通信技術に対する陰謀論、AIの脅威を過度に主張する人全体を指して使用されます。

非科学的、極端に被害妄想的だと見なされる意見を持つ集団全体を「あの意見はアルミホイル界隈に近い」といった形で表現します。

アルミホイル界隈の化学的根拠

アルミホイル界隈の化学的根拠について以下の内容を解説します。

  • 電磁波を防ぐ効果の真偽
  • MITによるユーモラスな研究結果
  • 陰謀論が広がりやすい理由

電磁波を防ぐ効果の真偽

アルミホイルには電磁波を遮蔽する性質があります。「ファラデーケージ」と呼ばれる原理に基づいています。金属で対象物を完全に囲むことで、外部の電界を遮断する効果が期待できます。

しかし、頭に巻く程度のアルミホイルの帽子では、頭部を完全に覆うことは不可能です。下部が開いているため、そこから電磁波が侵入してしまいます。マインドコントロールや脳波の読み取りを防ぐといった目的での効果は期待できません。

MITによるユーモラスな研究結果

2005年にマサチューセッツ工科大学(MIT)の大学院生たちが、このテーマに関するユーモラスな研究を発表しました。彼らはアルミホイル製の帽子が電波を遮断するかどうかを実験しました。

その結果、ほとんどの周波数帯域において、帽子は電波を遮断する有意な効果を示しませんでした。

米国政府が使用する特定の周波数帯域(衛星通信などに使われる帯域)においては、むしろ電波を増幅する結果が得られました。これは冗談交じりの研究でしたが、アルミホイルの帽子が逆効果になる可能性さえ示唆しています。

» GIGAZINE「アルミホイル帽子は5G電波を増幅する」(外部サイト)

陰謀論が広がりやすい理由

アルミホイル界隈のような陰謀論は、現代社会において広がりやすい土壌があります。インターネットやSNSの普及により、常識から逸脱した情報でも瞬時に共有され、同じ考えを持つ人が集まりやすくなりました。

メディアや政府の発表に対する根深い不信感が、陰謀論の信憑性を増幅させています。人々が複雑な社会情勢や未知の技術に対して抱く不安が、特定の組織による陰謀であるという単純な物語に結びつきやすい傾向があります。

まとめ

「アルミホイル界隈」とは、陰謀論を信じ、非科学的な方法でマインドコントロールなどから身を守ろうとする人々を揶揄するネットスラングです。その起源は100年近く前のSF小説にまで遡ります。

アルミホイルの電磁波遮蔽効果は帽子程度では期待できず、むしろ特定の電波を増幅する可能性も指摘されています。

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